white and red buss on the middle of crossing street photo

UPDATE TALK Vol.3

Introduction


第3回目開催

UPDATE TALK 3回目のテーマは「セールス&マーケティング」です。ビジネスに関わっていると毎日のように聞こえてくるワードですが、意外にセールス&マーケティングとは何かわからないままビジネスに関わっていませんか?大学でマーケティングを学んだ、学んでいる方は多くいますが、日本の教育機関で教えられているマーケティングは古い情報のモノが多く、特に昨今のビジネスの変化に学校教育の中身が追いついていないので、ビジネスの最新現場と教育現場とではギャップが生まれてしまっています。

また、日本の採用文化では新卒入社の場合、ほとんどのケースで営業部署に入ってからその後マーケティング部だったり人事だったり、色んな部署に配属され一通り体験したのちに、会社命令で配属先が決められそのままキャリアを続けていくケースが大半です。これではセールス&マーケティングに関する専門的な知識をしっかり身につけることがないまま、その企業文化の中の独自解釈のまま理解が進んでしまいます。

30%オフ、50%オフといった割引はセールスとしてすごくわかりやすい例ですが、セールスは他に何があるのでしょうか?

すでにオープンソースの記事の中でセールス&マーケティングに関して触れていますが、UPDATE TALK3回目では様々な事例をもとにセールス&マーケティングの本質を探っていきます。セールスをする上で理解しておかなければならないこと、マーケティングをする上で必要な知識、セールスとマーケティングの関連性、最新のマーケティング事例など様々な切り口で情報をお届けします。

Information


開催情報

日時:
2023年10月3日19時

場所:
コワーキングスペースチャレンジ & オンラインZoom

プレゼンテーション資料ダウンロード:
資料ダウンロード

参加申込み:
このオープンソースイベントは誰でも利用でき無料です。オンライン参加の場合はZoomのリンクをメールにてご案内しております。ご参加希望の方は下記申し込みフォームよりメールアドレスをご送信ください。イベント詳細情報を追ってご案内させていただきます。またイベントで使用したプレゼンテーション資料の配布はイベント終了後にメールあたはこちらのホームページを通して参加者の方へ無料配信しております。

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    Lego city toy on table

    UXの理解を深める Vol.1

    UX ≠ Usability


    UXはユーザビリティではない

    ここ数年何かにつけてUser Experience、UX、UX Designと国もメディアも関係なく世界中の色々なところで言われてますが、本当に意味を理解して解説しているメディアやライター、人材を派遣しているリクルーターは多くありません。その原因の一部には、SaaSモデルのようなソフトウェアのサービスが劇的に増えた背景、また人材採用におけるプロセスの影響があります。

    正直なんでもかんでも「UX(User Experience)」ということ自体、目的が手段化してしまっていて、本末転倒になっています。

     

    1. UXとは誰が思いついたのか?

    まず「User Experience」という言葉は、UserとExperienceを組み合わせた造語ですが、誰が思いついた言葉なのでしょうか?仕事柄多くのUX デザイナー、UI デザイナーに世界中で会ってきましたが、誰が思いついた言葉なのか質問しても答えられない人が多いです。人事にプロであるリクルーターも同様です。

    ですが、コンピューターサイエンスやプロダクトデザイン業界など、タンジブルなものがありきの業界の人達は知ってる人が多いです。それは、UXという言葉がこういう人達から生まれてるからです。

    メディアでも賛否両論ありますが、自分はBill BuxtonがUXという単語を多く使い始めと見ています。

    一般に広めたのはこの人、Don Normanの功績が間違いなく大きいです。ですが、この二人の存在をUX デザイナー、UI デザイナーを名乗っている人でさえ、知らない人が多いという事実があります。非常に残念なことで、信号機の色の意味がわからないのに運転しているようなものです。

     

    2. ソフトウエアだけの商品・サービスが圧倒的に増えた。

    Bill Buxtonの背景のように、元々はScience & Technology分野から使われ始めた言葉です。以前は今ほどInstagramやFacebookといったWebサイトのサービスを含むソフトウエアの数が多くなく、UXという言葉が限られた業界の中だけで使われてました。ですが、インターネット、iPhoneをきっかけに広まったスマートフォンの影響で、タンジブルなものを必要としないソフトウエアだけの商品・サービスがスタートアップの影響もあり毎年増え続けています。UXという言葉が、こういったタンジブルなものでないものにも適用され始め、日常的にWebに触れている現在において、ソフトウエアを軸にUXを考えている人が増えてきています。

    ですが、ソフトウエアのUser Experience、例えばオンラインショッピングで1クリックでも少なく早く会計に進ませたい、Webサイトをもっと読みやすくしたいなど、こういったことをUX デザインで解決してと自分も仕事を通して言われたことが多々ありますが、これらはすべてユーザビリティのことであって、UI デザインで解決することです。

    UXという視点でショッピングを考えた場合、例えば会計に進ませ、すぐにでも買わせたいのであれば、

    Amazonが売り出したDash Buttonsは画期的に買い物自体の体験値を変えました。

    こんな風にショッピング自体の買い方を変えることをデザインすべきです。Instagramは、人が写真を撮る体験(UX)、意義をソフトウエアでもって変えてしまったカメラ系アプリの一つで、こういった事実がUXという言葉の定義を変化させていて、UXの本質をわかっていない人が増えている理由の1つだと考えています。UXを考える上でUI デザインは非常に重要な要素です。ですが、同じものではないです。

     

    3. Designの領域、意義、背景の変化

    ここ10-20年間だけ見ても、様々な領域でDesignに対して求められていることが変わってきています。Designというとスケッチして絵を描いたり、洋服のデザインをしたり、何かビジュアライズすることを指すイメージが強いと思いますが、

    Realization of a concept or idea into a configuration, drawing, model, mould, pattern, plan or specification (on which the actual or commercial production of an item is based) and which helps achieve the item’s designated objective(s).

    Read more: http://www.businessdictionary.com/definition/design.html

    ここに定義されているように、描くといった行為だけでなく、目的、システム、様々なインタラクションを構築するための行為、計画、設計全体を指します。デザインと生産の関係=計画と実行の関係ですね。

    またDesign Thinkingという言葉が数年前から頻繁に使われ始め、ハーバード大学などのビジネスコースでもDesign Thinking Programが取り入れられてます。このようにDesignが抽象的なものにまで適用され始め、かつ、Designの作業現場では様々なツールが生まれ使われ、そして毎日新しいDesignが生まれています。

    グローバル企業の経営陣の中ではもはや定番となっているデザイン思考。

    2005年、自分がこのデジタル業界に入った時は、誰かが作ったテンプレートを買って利用してWebサイトをDesignするなんてことはほとんどなかったです。情報共有できるNoteや今では当たり前のソーシャルメディアのようなプラットフォームも少なかったですし、昔と比べ現在では自由に簡単に情報にアクセスでき、Designが実行しやすい環境です。このように様々なツールや概念が多様化されている背景が、UX、UX Designという言葉の重要性を押し上げていつつ、捉える人の背景によって意味が非常に異なるものになってしまっています。

     

    冷静に置かれた状況を客観視してみる。

    上記のことを踏まえて改めてUXデザインを考えてみてください。必ずしも全てのケースにUXデザインを利用する必要はないはずです。UXデザインとは本来とてもアカデミックなものであるべきで、非常に多くのリサーチ、検証を繰り返します。Bill Buxtonが映像の中で説明している通り、ハードウェアの利用体験を変えたらどうなるか?今までにない体験値を作り出していくのが、UXデザインの本質でもあり、醍醐味なはずです。

    例えば冷蔵庫や電子レンジのような生活家電においてUXデザインはどのくらい重要でしょうか?冷蔵庫はそもそも食料品を保管しておくためのもので、冷蔵庫がIoT化する必要はありますか?それよりも、食料品をより効果的に保管できたり、毎日の食生活の改善につながるような冷蔵庫のほうが冷蔵庫本来の目的を維持していると思います。それは洗濯機も同じで、IoT化され外出先から洗剤が投入できるなど高機能になっている商品がありますが、洗濯をする体験値は何も変わりません。

    このように、直面している課題を冷静に、かつしっかりと目的を手段と捉えずに商品やサービスの価値を高める方法をどう実現できるか考えることがUXデザインの始まりです。

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    無料配布

    コネクト創業者である私、河村はUX/UIデザインに様々な国で長年関わってきています。「人との繋がり」をどうデザインできるか、新しいカタチをUX Designしたのがコネクトであり、皆さんにUX Designの素晴らしさを実感してもらいたい想いで様々なことにチャレンジしています。

    この機会にUX/UIデザインに関してまとめたホワイトペーパーを無料配布しています。ご興味ありましたら、下記フォームよりお申込みください。自動返信案内にてダウンロードリンクをご案内しております。

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      unpaired red Air Jordan 1 shoe

      Sales & Marketing Vol.4

      Nike & Adidas


      NikeとAdidasの比較

      これまではマーケティングとセールスの言葉の解釈や機能的な説明をしてきましたが、自分が実際に働いてきて実際に見た内容をベースにマーケティングがどのように作用するのか、具体的な例をもって説明していきます。その例とはNikeと Adidasです。

       

      1. Nike vs Adidas

      皆さんも知っているスポーツブランドのNikeとAdidas。ご存知の方も多いかと思いますが、NikeはアメリカのPortland、AdidasはドイツのHerzogenaurachと地方都市で誕生しています。自分は両方の本社で働いたことがあり、PortlandもHerzogenaurachも知っていますが、ドイツのHerzogenaurachのほうがものすごく田舎です。そして、ブランドができた歴史はNikeが1964年、 Adidasが1949年とAdidasのほうがブランドの歴史は長いです。

      Nikeは90年代にはすでに他のスポーツブランドと圧倒的な売上の差をつけていました。

      しかし、後発組のNikeが実はAdidasよりも売れており、マーケットシェアも取っているのです。普通に考えると先にできた会社のほうが、全ての部分でアドバンテージがとれるはずなので、市場支配も優位だと考えがちですが、NikeとAdidasのケースでは当てはまらないのです。

       

      2. Nikeのマーケットをリードする姿勢

      Nikeがこれほどまでに市場を独占できている大きな理由はずばりマーケティングです。このマーケティングにはキャンペーンや広告といった対市場に対する動きだけでなく、社内的な部分にもあてはまります。まず、両社のそれぞれの商品に見た目の違いは多くあれど、機能的な部分としてはほとんど同じです。同じというとブランド愛好者に失礼ですが、着る、歩く、走る、蹴るなどいった動作目的を考えた場合、NikeもAdidasも差はたいしてありません。差を意識するのは0.01秒の世界で争っているプロスポーツ選手であり、一般消費者にとってNikeとAdidasの商品に機能的な差の影響はほとんどないのです。自分に合ってるかどうか。好みかどうか。ブランドが掲げているビジョンやミッションに共感できるかどうか、それだけです。

      驚きなのが、AdidasがEコマースを立ち上げたのはFoot Lockerよりも遅いという事実です。

      商品自体に差がほとんどなければ、どうやって違いが出るのか?まさにマーケティングです。人が欲しい、買いたいと思うかどうかです。Nikeがなにより一番上手なのは、業界の中で常に先頭を走る覚悟をもって様々な部分でリードしている部分です。Nikeはすでに1999年にサイトを公開し、Eコマースも始めています。驚くのがAdidasがEコマースを始めたのは2006年だということです。今では当たり前の商品のカスタマイズサービスやトレーニングを教えるサービスもすべてNikeが最初です。

      なぜ最初にできるのか?答えは簡単です。常にマーケティングを意識しているからです。これはNike本社やNike中国でNikeの多くのプロジェクトに関わった経験からとても実感しました。役員メンバーやマネージメントメンバーのほぼ全員がマーケティングのプロなのです。商品を作る段階から、様々なことを仕掛けていくのがNikeは非常に上手いというのをプロジェクトを通して実感しました。

      対してAdidasはどうか。もちろんマーケティングもNikeに負けないものはありますが、思考回路として商品重視になっている傾向が強い感は否めません。これはAdidasがドイツ生まれというのが大きく影響しています。日本とドイツでは製品の品質をあげるというクラフトマンシップの部分では似ているとよく言われますが、まさにドイツ生まれのブランドの多くは商品の機能や品質を高めることに長年重きが置かれており、ユーザー中心のデザイン思考にはなっていないのです。プロダクト重視になってしまうと自然と機能性やデザインをメインに訴求していくことになります。ですが、競合と商品自体やデザインに差がない場合、他の部分で差を出していかなければ売れません。Adidasはこの部分で間違いなくリードできていないのです。

      また、根本的なマーケットの広げ方の考え方に両者では差が最初からついています。

       

      3. アメリカとドイツという地理的・文化的背景の違いがもたらす影響

      Nikeはアメリカ発祥の企業で、Adidasはドイツ発祥の企業ですが、この時点でマーケティングに圧倒的な差があるのです。マーケティングとはこの記事でも書いている通り、商品が「売れる仕組み」をつくる活動全てを指しますが、マーケティングに関わっている人材の知覚体験そのものが大きく影響します。

      New Yorkのタイムズスクエアのような場所はヨーロッパではロンドンにしかありません。

      アメリカにはNew Yorkのような大きな市場が自国内にいくつも点在しており、国が広いのでコミュニケーションの浸透や物流を効率よく考える必要があります。また国内に人口1,000万人を超える州が多くあり、それぞれの州の中でも大都市がいくつも存在しており、都市間でも競争力が生まれています。対してドイツは、New Yorkのような市場規模はなく、Berlinでさえ300万人都市です。ヨーロッパ全体で見ればロンドンが最も大きな都市ですが、ドイツではないので当然言語も文化も全く異なり、ドイツとは違うマーケットです。

      ビジネスや商品を開発する段階でどの視点で物事を捉えているのか、マーケティングにおいて非常に重要です。1,000万人規模(New York)と300万人規模(Berlin)のそれぞれの都市に対しての情報と商品の届け方(マーケティングと物流)は大きく異なります。300万人規模の方法では1,000万人規模の対応はまず無理です。ですが、逆は可能です。大は小を兼ねると良くいいますが、まさにそのとおりです。

      市場規模の差だけではなく、文化としてオープンなのかどうかも非常に大きな影響があります。アメリカと比較すると、ドイツはどうしても閉鎖的であり、これは言語的な部分が大きく関わっていますが、文化的背景として多様性に寛大かどうか、これはマーケティングの思考回路と密接に関連しています。

       

      だからといってアメリカ企業がなんでも一番というわけではない

      数字だけ見ると、確かにNikeのほうが売れており、ビジネスとしては勝っています。また、GAFAに見られるようにアメリカ発のグローバルブランドは数多く認知されており、世の中の多くの人が持っている印象として、アメリカブランドが強いというイメージがあります。しかし、なんでもかんでも良いというわけではありません。

      Nikeもこれまでに不買運動があったり、人種差別問題に直面したりと、数字で出している結果の裏には様々な問題も抱えています。それはAdidasにも言えることですが、大事なのはアメリカ的な視点や思考回路、特にマーケットの捉え方や競争力の理解を持てればということです。ビジネスには勝つ(売れる)か負ける(売れない)しかなく、限られたパイの奪いあいなので、アメリカのように戦略慣れしている土地で生まれ育つ企業文化とそうでないところでは思考回路の差が明確なのです。こういった背景がマーケティングに大きな影響を及ぼしています。


      woman standing inside clothing area

      Sales & Marketing Vol.3

      Understand Sales


      セールスを理解する

      前回の記事ではマーケティングの意味や捉え方の話を書きました。今回はセールスにフォーカスします。今までの記事で書いた通り、セールスとマーケティングは双方向の理解と考え方の統合が今まで以上に必要になってきていますが、セールスはどのような視点を持てばいいのでしょうか?

       

      1. セールスをよく考える

      セールスというのは読んで字の如く「販売すること」です。アパレル小売店の販売員やコンビニの店員、自動車部品メーカーの外交販売員など、皆さん自身や周りに多くのセールスパーソンがいると思います。日本ではセールス部署がマーケティングも包括しながらビジネスを行っている企業が大半のため、セールスの力や影響力が非常に強いです。

      自分はUX/UIデザインの分野に多く関わってきたため、どうしてもマーケティングよりの思考が強いので、マーケティング側の援護をしがちですが、でもいくつかの起業体験や資金調達体験から、セールスの重要性や影響力を非常に実感しています。いくらアイデアが素晴らしくても、売れなければ存在していないのと同じなのです。そして売れなければお金も入ってこないので、最終的にはビジネス自体できなくなってしまいます。ですが、だからといってセールスが絶対とも思っていません。やはりバランスが重要です。セールスばかり追っかけてるとブランド価値が全くないものになる可能性が非常に高いですし、自転車操業状態に陥る可能性も高いです。

      現在のセールスを考えるのにわかりやすいのがEコマースの世界です。

      もはやただのEコマース会社ではなくなったアマゾン。オンラインブックストアからの歩みと進化を誰が想像できたでしょうか?

      日本で代表的なEコマースといえば楽天やアマゾンですが、ユーザーが購入をするさいに、そこにセールスパーソンは存在していますか?Zozoに小売店と同じ用にアパレル販売員は常にあなたの目の前にいますか?当たり前ですが、バーチャルな空間なので、実際に人はいません。そのかわり、自動返信するチャットやショッピングカート&決済機能など、販売に繋がる動作はすべて集約されており、別に人と話さなくてもモノやサービスを購入することができます。

      こうなってくると従来のセールスに必要だったスキルや知識と、Eコマースだけの環境を考えた場合、求められるものが多く変わってきます。ですが本質である「販売すること」という行為は全く変わりません。人が販売するのかシステム(ソフトウエアやアプリ)が販売してくれるのかの違いです。

      ネット環境が充実しだす2000年以前は、話す力や根性論のような精神的な部分がフォーカスされ、それらが秀でている人=セールスが得意のような認識が多かったはずです。確かにセールスが上手い人には話が上手な人が多いですが、今の時代、とくにEコマースを中心にビジネスを考えた場合、話が上手なだけではセールスできるとは言い難いです。とにかくセールスするために、昔以上に様々なツールやシステムを使わなければいけないというのが、現在社会の大きな変化の背景になっています。

       

      2. セールス≠営業ではない

      日本では何かモノやサービスを売るときに「営業する」という言い方でよく表現されます。施工会社の職人さんが仕事を取ってくるのに、得意先に挨拶まわりにいくのも、自分のようなデザイナーが新しいプロジェクトを取りに行くのも「営業しにいく」といいます。これは、しかし、これは非常に大きな間違いというか、日本独特のニュアンスや解釈が多く含まれているため、純粋なセールスを意図したいときには使うべき言葉ではないです。

      例えば、広告代理店や製造業、コンサル業などのBtoBの場合、クライアントのところに行って交渉活動や納品をする人達のことを営業と呼んでいます。しかし、実際にこういった役職は、アメリカや欧州、グローバルの人事採用ではAccountといい、営業とは全く違った表現です(やってることはほとんど変わりませんが)。

      日本でよく見かける光景。営業マン=セールスと捉えていたら大間違いです。

      two men in black suit holding transparent umbrellas walking in the street

      BtoBとBtoCで、セールスに対する解釈や規模感が大きく異るため、BtoBでは包括的に活動を網羅する意味合いも含めて、営業という表現を使うのが便利という背景があります。ですが、セールスは販売に特化した部分を指すべきであり、もし営業と呼ぶなら、それはマーケティング活動を行っていることを多く指します。セールスとは本来、プロジェクトやサービスを売るための活動行為なので、顧客と話すためのコミュニケーションが中心であり、そのコミュニケーションに付随した活動、例えばメルマガの記事の中身を書くとか、ECサイトの商品説明を書くとか、セールスコンテンツの中身に関わることまでに留めるべきです。ですが、日本ではほとんどのビジネスシーンにてセールス以外のことまでも網羅されているのが営業なのです。

       

      3. 優秀なセールスマン

      優秀なセールスマンはウンコでも売るというのをよく聞きます。本当にウンコを売っているわけではないと思いますが、でも、そのぐらい価値のないモノを売れるのが、本当に優秀なセールスマンということです。では、なぜ価値のないモノを売ることができるのか?ずばりマーケティングです。何か矛盾しているような説明ですが、事実として優秀なセールスマンほどマーケティングを実践しています。

      コカ・コーラは砂糖が多く含まれており健康に悪いことも知られていますが、それでも持続して売れています。これはセールスだけの力でしょうか?

      優秀なセールスマンは、お客さんと話す直接の販売行為以外の部分に非常に時間を割き、戦略的にアプローチしています。それは、ネットワーキングや商品のデモの準備だったり、顧客管理の細かさだったり、様々です。とにかく販売にいたるまでのプロセスが自分に有利になるように動いています。販売というのは、お客さんが購入するという最後の行為なので、その行為がスムーズに行くためにセールスは色んなことをしかけています。ですが、これらはセールス行為なのでしょうか?いえ、マーケティング行為です。セールスというのを「お客さんに商品やサービスを買ってもらうために販売(営業)しにいく」ので、「商品の説明をしにいく」だけのものと捉えていたら間違いです。

       

      マーケティングとのバランス

      多くのビジネスケースで、会社の利益に直接結びつく、会社の商品やサービスを販売する行為に主に従事している人たちのことをセールスまたは営業マンと呼んでいますが、自分のポジションがセールスなのかマーケティングなのか、はたまた人事でも法務でも関わらず、皆何かしらのセールスをやらないといけないというのがビジネスの本質です。例えば、社内で昇給したい場合、役職に関わらず皆誰もが自分を「売る」という行為をしなければいけません。また、上司が部下をやる気にさせるのも言葉の意味合いは若干変わるもののれっきとしたセールスです。相手に自分が必要としていることをやってもらうのであり、それが結果的に直接数字にでるかどうかの差です。

      しかし、数字ばかりを追いかけてしまうと、数字に現れないブランド価値だったり、ブランドの評判・噂などに目が行きません。短期的には結果は出るかもしれませんが、長期的には自らのブランド価値を落としていくような行為に繋がってしまうので、すると持続性のあるビジネスにはなりません。やはりセールスだけを追いかければいい話ではないのです。

      セールスとマーケティングのバランスをどう取るかは、セールスとマーケティングの両方の領域の重要性をわからなければ判断が難しいです。皆が両方の役職を経験しなければいけないわけではないですが、肝心なのは、セールスをやるためにはマーケティングの理解がないと非常に難しいということです。逆にマーケティングをやるためには、極端な言い方ですが、セールスの経験がなくてもできてしまうのです。

      お金を直接生み出すのはセールスであり、確かに重要なポジションなため、最優先されるべきではありますが、持続性を考えたり、社会へのインパクトを意識する必要がある今の時代ではマーケティングへの配慮並びにバランスの取り方が非常に重要です。


      people near billboards

      Sales & Marketing Vol.2

      Understand Marketing


      マーケティングを理解する

      前回の記事ではセールスとマーケティングが未だに分断されていることについて書きましたが、今回はもっと深堀りしていきます。セールスとマーケティングが分断されているかどうか以前の話として、まずマーケティングというのを理解していない人がとても多いです。。理解していない」というより、抽象的な概念や範囲が多すぎるために、同じ視点でモノゴトを話し合えていないケースが多々く、結果同じチーム内で同じ観点で課題を捉えていないケースが多いのです。

       

      1. そもそもマーケティングって何?

      The term marketing, what is commonly known as attracting customers, incorporates knowledge gained by studying the management of exchange relationships and is the business process of identifying, anticipating and satisfying customers’ needs and wants.

      The process of marketing is that of bringing a product to market, which includes these steps: broad market research; market targeting and market segmentation; determining distribution, pricing and promotion strategies; developing a communications strategy; budgeting; and visioning long-term market development goals

      出典:マーケティング-Wikipedia

      まず、マーケティングという概念は日本で生まれたものではありません。概念が生まれたのはアメリカであり、まず英語でしっかりとどのように定義されているのかを知らないといけません。Wikipediaやその他経済書に書かれている通り、商品が「売れる仕組み」をつくる活動全てが、マーケティングの全体像をさしています。つまり、「売る」仕組みでなく、「売れる」ように仕向ける活動全てなので、例えば商品棚の陳列の仕方だったり、新商品の販売タイミングを決めることだったり、とにかく広範囲に渡ります。

      ブランディングとはマーケティングの一部です。ですが、ブランディングとマーケティングも分断して考えられているケースが多いです。

      2. マーケティングの変化と進化

      時代の変化とともに市場にあふれるモノやサービスの数は劇的に増え続けています。一昔前は「良いモノを作れば売れる」時代でしたが、今は違います。ただ作れば売れるわけではないので、開発や製造する段階からマーケティングを考えなければいけません。

      ですが、そもそもおかしな話ではないですか?まだ商品やサービスが手元にあるわけではないのに、マーケティング=商品が「売れる仕組み」を考えなければいけない。モノがないのに?商品開発者、多くの会社では技術者が多いですが、そういった人たちがマーケティングを考えながら商品を作らなければいけない?そうなってくると役職は商品開発ではなく、マーケティングとなりますか?

      このように発想や話しの視点を変えただけで、マーケティングの捉え方が異なります。すなわち、マーケティングという概念自体が、役職になるのかどうかで与えられるミッションや責任が変わるため、意思決定のタイミングにおいて様々な歪みや矛盾が出ます。

      マーケティング研究の第一人者であるRobert Bartels博士によると、

      • マーケティング 1.0:1900〜1960年代
      • マーケティング 2.0:1970〜1980年代
      • マーケティング 3.0:1990〜2000年代
      • マーケティング 4.0:2010年代〜

      時代によってこのように変化してきていると定義しています。製品志向なのか、消費者志向なのか、時代ごとの背景で求められるものが変わってくるためマーケティングの概念がこのように変わって進化してきているのです。しかし、ここで非常に重要なのは、時代ごとで定義が変わっているという認識を持つことも大事ですが、それ以上に、2,000年代を堺に世界で大きな変化が起きているのです。そう、インターネットの出現による進化です。

      VRの浸透でメタバースの概念が広まってきています。現実社会だけでなく、仮想社会もマーケティングの対象となってきています。

      3. ネットの影響と進化

      マーケティングの根底にあるのは全てコミュニケーションです。ありとあらゆる情報をどう顧客に伝えるのか。基本的にはこれだけのことです。ですが、インターネットの出現により私達のコミュニケーションがこの約30年で劇的に変化しています。

      2000年以前までは、個人レベルで何百万人の人に効率的にリーチする方法なんていうのはテレビCMぐらいだったのが、ネットの進化によってありとあらゆるオプションが現在はあります。効率化を考えることはマーケティングの中では必然的なことであり、ネットの進化で生まれた様々なサービスやツール、文化をマーケティング利用するというのは自然な流れなのです。

      2000年以降のマーケティングの手法や概念の変化を見ると、2000年以前とは比べ物にならないほど抽象的であり、かつ技術的な側面が増えています。抽象的というのは、マーケティングの考えの中でやる・やらないの定義が難しい、または、広範囲すぎるために、明確に誰もが適切にマーケティングの説明ができないのが大きな理由です。これをもたらしている背景には、そもそものマーケティングに対する解釈のずれもあります。それぐらいマーケティングの概念の変化のスピードが早いのです。

      技術的な側面は、ずばりマーケティング利用の様々なソフトウェアの誕生です。Google Analyticsをはじめ、世の中には様々なマーケティングソフトウェアがあります。これらは全てネットの進化で生まれたものであり、近い将来、機械学習によってマーケティングのアルゴリズムが成立する日が来るでしょう。データが人に変わって判断する時代が来るのです。いや、すでに来ているのです。SEOがいい例です。Googleは検索結果において独自のアルゴリズムを使い最適な結果を表示させていますが、本当にユーザーにとって最適な結果でしょうか?最適だと皆さん思い込んでいるだけだったりしませんか?

      昔からプロダクトの形状が変わらないコンバースのスニーカー。ここまで持続してビジネスができているのはマーケティングの成果です。

      結局は売れれば、それが正しいマーケティング

      インフルエンサーマーケティングだのYouTube広告だの、様々なマーケティングワードや手法が飛び交っていますが、一番大事なのは、結果的に売れれば、結局はそれがそのブランドや商品に対して正しいマーケティングなのです。皆のやり方やオンラインでバズっているやり方が必ずしも、あなたの商品に合うとは限りません。

      マーケティングを行うときに一番大事なのは、まずどういうったビジネスビジョンや野望があり、それをどういう風に達成していくかという全体のロードマップを見渡すことです。誰がどういう立場でかかわり、何を進めていくのかを俯瞰して確認できれば、それぞれのアクションをするタイミングで適切なマーケティング活動ができるはずです。

      例えば、新しいスキンケア商品を開発するとしましょう。世の中にはすでに無数に類似商品があります。仮に競合とほぼ同じ商品を出したとしても、価格やブランドイメージで売上はいくらでも左右されます。たくさん売れるかもしれないし、売れないかもしれないです。やらなければわかりません。もちろん、競合と差別化を図った商品で、異なる顧客に向けたものでもいいですが、では、従来の顧客に向けたものと比較してたくさん売れるのか売れないのかは、やはりこれもやらなければわかりません。

      このどちらの考え(同じ商品にするか差別化するか)を取るかの判断のときに、ブランドのおかれている立場や、ブランドの長期的ビジョンがわかっていれば、適切な決断ができるはずです。それぐらい、マーケティングの及ぼす意思決定の範囲というは広範囲であり、多くの人がこの抽象的な範囲を見渡すことができないでいるのです。

      マーケティングは常に流れている川のように動き、そしてまわりの影響を受けて変化していきます。より効率的かつ効果的なマーケティングの実践のためには幅広い経験と知識以上に、先を見据える力も必要です。


      people walking on pedestrian lane during daytime

      Sales & Marketing Vol.1

      Let's Discuss


      セールス&マーケティングについて

      ビジネスをする上でセールスとマーケティングは絶対的に欠かせない要素です。欠かせないというより、ないとビジネスは始まりません。ですが、多くのビジネスシーンでセールスとマーケティングを分断して考えられていることが多く、機能的には全く異なるもののため分断して考えたり議論すること自体はもちろん問題ありませんが、時代の変化とともに変化している売り方や様々なツールの出現によって、セールスもマーケティングも双方向の理解と考え方の統合が今まで以上に必要になってきています。しかし、セールスとマーケティングが仲良くインタラクティブに機能しているケースは非常に少ないです。ではなぜ分断された状況が続いているのでしょうか?私、コネクト創業者の河村が今までのデザイン案件を通して見てきた様々な実例をもとに色々紐解いていきたいと思います。

      1. 売り方の変化

      まず、2000年代より以前、70年代でも90年代でも、商売のメインはほとんどが実店舗ありきでした。通信販売などありましたが(現在もありますが)、セールスの基本は対面で人と話して行うのが一般的でした。ですが、インターネットのおかげでEコマースが発展し、今では人と話さなくても色々なものを買うことができます。カスタマーサービスのチャットだって機械返信のように人に代行して行っているものが多く、対面の必要性が減ってきています。

      person using laptop computer holding card

      現代ではオンラインで商品を買うことは当たり前になっていますが、インターネットが普及しだした90年代後半に今の社会を想像してた人はいますでしょうか?

      多くのEコマースはセールスだけでなく、サイトの見た目や使い勝手、雰囲気やブランド体験とったマーケティング要素も非常に重視されます。また見た目や使い勝手といった目で見てわかる範囲だけでなく、顧客管理システムだったり、データ分析ツール、またプロモーション方法も販売チャンネルにあわせて異なってくるなど、ただ店舗で話して売っていただけの時代と比べると、セールスとマーケティングに関わる全てのことがより複雑になっています。

      ですが、多くのEコマース事業者はブランディングをよくわかっていないセールスマンが自社オンラインストアを担当してたり、セールスの状況に理解のない人がマーケティングチームをリードしていたりと、役割や作業の統合が機能していないケースが多々あります。

       

      2. 変わらない人事構造背景

      売り方がこれだけ複雑になってきているにも関わらず、役割や作業の統合が機能していないケースの背景には、いつまでたっても変わらない人事的な構造が大きく影響しています。

      日本では新卒採用と終身雇用文化の影響で世界の中でも例を見ない特殊な人事構造になっています。そのため時代の変化にあわせた組織構造が難しくなっています。

      企業は、経営者たちの成功体験に基づいた人事を自ずと求めてしまうため、2000年以前に多くのビジネス成功体験をしてしまっている50歳以上の経営陣がいる会社は、どこもほとんど同じ人事構造をしているところが多いです。すなわち、古いビジネスモデルの上に成り立った人事構造のままになっているわけです。もちろん時代にあわせた変化がありますが、その多くは一部に専門家が割り当てられていたり、あくまでも補填的な変化であって、人事構造を作り上げる経営者の脳内情報・体験が古いため、新しいセールスモデルへの対応が遅れているところが未だに非常に多いのです。

       

      3. 古い情報を教える学校

      日本と欧州の広告代理店に勤務してきた経験や中国や欧州市場での経験をもとに比較すると、多くの学校では未だに古い理論やビジネスケースを教えていると思います。積極的にスタートアップと連動を図ったりして最新のマーケット情報を学生にインプットしている大学やビジネススクールがありますが、それでもまだ一部にしかすぎません。

      しかもそういった大学やビジネススクールで学べることは、ごく一部のマーケットを切り出した非常に限定的なケーススタディしかなく、異なる市場の比較などがされていません。例えば、中国市場のセールス・マーケティングは世界でも類をみないスピードで日々変化していますが、にも関わらずアメリカやヨーロッパのケーススタディのほうが優先されてしまっているのです。

       

      体験するしかない。

      必ずしも、すべての業界でセールスとマーケティングを統合する必要があるとは思いません。そもそも統合するということではなく、人のコミュニケーションや販売チャンネルの多極化に見られるように売り方の変化がここまでダイナミックになってしまっていることを考えると、統合するやり方より、これからの時代の売り方をベースにした新しい可能性ある方法にそった理論ややり方を導入すべきだと思います。これまでの過去のやり方に執着するのではなく、未来のやり方にあわせていくのです。

      そうなってくると一番確実で早いのは、より新しいセールスとマーケティングを体験することです。そのためには一度自分が置かれている市場環境から別の市場環境へ身を移し、より最新のテクノロジーや知識を利用した商品・サービスの購入を体験することが一番の近道です。


      man in blue denim jacket holding microphone

      UPDATE TALK Vol.2

      Introduction


      第2回目開催

      UPDATE TALK 2回目のテーマは「ピッチ」です。ピッチとは短いプレゼンテーションを指す言葉です。スタートアップや多くのビジネスシーンで短時間で分かりやすい提案をするプレゼンテーションが求められています。いかに限られた時間の中でビジネスアイデアを伝えることができるか、ピッチには非常に高いスキルが必要です。

      アメリカや欧州のビジネスシーンでは様々な国籍、宗教、文化的背景をもった人が集まって仕事をしています。異なる価値観をもった人同士では共通に理解できる言葉だったり表現が曖昧です。なので、自身のアイデアを伝えるコミュニケーション作業は本質的に必要なもので、学生の間からプレゼンテーションスキルやその必要性を学んでいます。

      しかし日本の教育シーンでは受動的な教わり方が一般的で、かつ日本語がもたらす曖昧さや日本語を話すもの同士でしか理解できない暗示的な表現が存在していることで、ピッチ自体の捉え方や重要性の解釈がしっかりと普及していません。

      日本語は暗示的な言葉を多く含みながらコミュニケーションを取る言語です。これは他の言語と比較しても際立っており、阿吽の呼吸と言われるように日本語では非常に高度なコミュニケーションのとり方が求められます。

      デザイン作業の中で重要なアイデアを伝えるスキル「ピッチ」をUPDATE TALK2回目ではプレゼンテーションいたします。普段皆さんが気にすることなく使っている単語の意味や解釈、英語と比較した場合の違いなど、言語的なアプローチから、錯覚に関する話など多義にわたって解釈を深めていきます。

      Information


      開催情報

      日時:
      2023年8月7日19時

      場所:
      コワーキングスペースチャレンジ & オンラインZoom

      プレゼンテーション資料ダウンロード:
      資料ダウンロード

      参加申込み:
      このオープンソースイベントは誰でも利用でき無料です。オンライン参加の場合はZoomのリンクをメールにてご案内しております。ご参加希望の方は下記申し込みフォームよりメールアドレスをご送信ください。イベント詳細情報を追ってご案内させていただきます。またイベントで使用したプレゼンテーション資料の配布はイベント終了後にメールあたはこちらのホームページを通して参加者の方へ無料配信しております。

        メールアドレス*


        *このサイトはreCAPTCHAによって保護されており、Google プライバシーポリシー利用規約が適用されています。


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        UPDATE TALK Vol.1

        Introduction


        記念すべき第一回目開催

        このオープンソースを届けるオフライン・オンラインイベントとしてUPDATE TALKというのを沖縄県石垣市にあるコワーキングスペース「チャレンジ」と一緒に立ち上げました。イベントの目的もこのオープンソースと同じです。皆さんに「新しいこと」への気づきをもってもらうことを目的としています。

        記念すべき第一回目は欧州の様々なスタートアップの紹介です。日本に入ってきている情報の多くはアメリカのスタートアップが多く、これは単純に英語圏の情報が取りやすいというのと、多くの日本人の関心がアメリカに向いているからですが、欧州にも注目すべき面白いスタートアップはたくさんあります。

        欧州はアメリカと違い様々な国が集まった集合体です。文化も言語も価値観も異なる国が隣り合わせで共存しているのが欧州社会ですが、こういった背景からそれぞれの国独自に発達したスタートアップもあれば、欧州全体を巻き込んで発展しているスタートアップなど様々なです。近年で大きな成功を収めているのは音楽配信サービスのSpotifyです。これはスウェーデン発のスタートアップです。

        オランダで立ち上げられたシェアバイクサービスのSwapfiets。サブスクリプションモデルで、自転車を月単位でレンタルできる画期的なサービスでオランダ以外にもドイツやベルギーにも展開しています。

        Information


        開催情報

        日時:
        2023年5月6日15-16時

        場所:
        コワーキングスペースチャレンジ & オンラインZoom

        プレゼンテーション資料ダウンロード:
        資料ダウンロード

        参加申込み:
        このオープンソースイベントは誰でも利用でき無料です。オンライン参加の場合はZoomのリンクをメールにてご案内しております。ご参加希望の方は下記申し込みフォームよりメールアドレスをご送信ください。イベント詳細情報を追ってご案内させていただきます。またイベントで使用したプレゼンテーション資料の配布はイベント終了後にメールあたはこちらのホームページを通して参加者の方へ無料配信しております。

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          戦略と戦術の違い

          Why Do So Many Strategies Fail?


          なぜ戦略が抜けているのか?

          仕事でビジネス戦略やセールス戦略、ソーシャルメディア戦略と様々な戦略を耳にしますが、多くの現場で戦略自体が忘れ去られていることが多々あります。それは、戦略と戦術を明確に理解している人が少ないからです。

          まず、戦略の意味ですが、

          戦略

          戦略とは何かを達成するために計画・計略を練ることです。最初から最後まで計画・計略を準備し、それにフォーカスをあてることが、戦略を持っていることになります。

          1. 大きな・全体的な目標を達成するための方策・方針・計画・計略
          2. 戦争にかつための総合的・長期的な計略

          つまり、何かを達成するための進むべき方向性=シナリオです。

          そして戦術の意味ですが、

          戦術

          戦術とは具体的な方法・手段・構成で、また戦略を達成するための計画です。もし複数の戦略があれば、それに伴い複数の戦術が必要です。

          1. ある目的を達成するためや戦い勝つための具体的な方法・手段
          2. いつ、どのように戦略を達成するのか、その具体的な方法・手段

          つまり戦略を達成するための手段=オペレーションです。

          戦略というと、会社では重要職の仕事であり、普段の仕事ではやる必要がないと見ている人が多いですが、実はこの戦略と戦術の違いがもたらす影響は広範囲に渡ります。特に仕事におけるコミュニケーションへの影響は顕著です。何も経営者だけに限った話ではありません。

           

          コミュニケーション

          人は普段話をするときに、わざわざ自分の人生の目的や価値観を話してから話題に入るなんてことは滅多にしません。同じ言語で文化的背景を持っている人どうしであれば共通に理解・同感しあえる部分が多いので、相手も同じ考えだという無意識にある部分が先行してしまいます。

          日常生活の中では戦略を意識する必要はほとんどありませんが、ですが仕事になると変わってきます。仕事は常に利益を出すという共通目的が仕事に携わっている関係者全員にあり、どういう風に利益を出すのかは会社や事業で変わってきます。また、それぞれが異なる役割を実行しているので、役割に応じて目的の捉え方も変わってきます。

          例えばわかりやすいのが、多くの企業やブランドが、情報を伝える方法やアイデアを先行して話してしまう点です。商品やサービスを開発したあとにやらなければいけないことは販売です。売るためにコミュニケーションをとらなければいけません。そのため、多くの現場の人がすぐに手段の話をします。

          ですが、もしどう売っていくかというシナリオが見えていなければ、いくらいいアイデアを出したとしても職場の上司に却下されたり、同僚同士での意見の食い違いなどがでてきます。こんな経験された方多いのではないでしょうか?

          ビジネスにおけるコミュニケーションの中では、目的や課題の共通認識を持つというのは、効率化を目指す部分では避けられません。必ず必要なことです。ですが、多くの企業が戦略と戦術を十分区別しないまま経営を行っており、結果現場まで明確なビジョンや目的が浸透していないため、多くのコミュニケーションギャップが生じているのです。

          このようにビジョンや情報を出す優先順位、明確なゴールなどをしっかりチームで共有できていれば、そのゴールに向かってどう進めるのか、方法をスムーズに考えることができます。ここに戦略と戦術の違いが明確にあるのです。常に戦略から先行して考えていかなければ、結果的に目的が手段となってしまうのです。ビジネスだけでなく、普段の生活の中でも多く見られるのではないでしょうか?

           

          現状を把握する

          戦略を作っていくことで非常に重要なことは、常にモノゴトや自分が置かれている現状を把握することです。ですが、そんなに簡単に把握できるものではないですよね?特に自分のことになると客観的に把握するのは難しいです。

          しかし、目的や野望に向けて戦略を考える際に、例えば会社で任されたプロジェクトの達成や商品開発、また会社だけなく仕事のキャリアにおける目的の捉え方も含めて、今自分はどのくらいの位置にいるのかということを把握していなければ最適な戦略を導き出すことはできません。

          また現状を把握するだけでなく、目的や野望の持ち方も非常に大事です。

          目的や野望が明確だからこそ、それをどう進めるのか、どうやって達成するのか考える必要があるのです。

          一昔前、ものが少なかった時代は、作れば作るだけ物やサービスが売れていたため、売り上げを簡単に伸ばすことができました。ですが、だんだんと情報社会になり、この20−30年の間でも飛躍的に商品やサービス、情報が常に増えていて、とにかくモノ・データで溢れかえっている時代の中では戦略・戦術なしには売り上げを上げることだけでなく、自身のキャリアを作っていくことはできないでしょう。

          これからの未来を生き残っていくためにも、戦略と戦術の違いをしっかり理解した上で、それをどう組み立てるのか考える必要があります。


          turned on iPhone on top of brown wooden surface

          Open Source Introduction

          Pareface


          はじめに。

          日本だけでなく、世界のいたるところで様々な「新しいこと」に適用できてる人、そうでない人の差が年々大きくなってきています。この「新しいこと」とはビジネスツールや働き方、学び方、スポーツのトレーニング、料理などビジネスから生活まで私たちの身の回りでおきている新しいこと全てです。この「新しいこと」がもたらす「新しい」価値の普及(受入れ)に個人差があるため、適当できてる人、そうでない人の格差が至るところで生まれています。

          適当できてるからといって、それが良い・正しいということではなく、情報社会だからこそ新しい情報を積極的に取得しなければ、この先どんどん社会から孤立していく可能性が多いにあります。大事なことは、新しい情報を取得したあとに、それが自分にとって必要なのかどうか判断する力を養う必要性の理解で、情報に触れる前から憶測で様々なことを判断するのは、自ら様々な可能性を狭めてしまっているだけです。

          私たちコネクトは、皆さんに「新しいこと」への気づきをもってもらうことを目的に、コネクトが欧州に拠点があるという利点とスタートアップ界隈のネットワークを200%活かし、世界中の様々な新しい情報をオープンソースという形で皆さんに届けていきます。

          人工知能がここまで早く発達してサービス化されるとは誰が想像できてたでしょうか?

          Extend Your Network


          広げよう友達の輪

          私たちコネクトが世界中の様々な新しい情報をオープンソースという形で皆さんに届けるのには、もう1つの目的があります。それはずばり「人と繋がる」ことです。私たちコネクトのビジネスコンセプトは「人と繋がる」ことであり、繋がるためのソリューションを様々な形で届けていますが、このオープンソースもソリューションの1つです。

          このオープンソースを通して、自分が知らない世界中の色んなことに気づきをもってもらい、それが結果色んな人たちと繋がるためのきっかけになってくれれば、私たちコネクトのミッションは達成です。

          積極的に情報交換を進めて色んな人と繋がろう。

          このオープンソースは誰でも利用でき無料です。必要なものはインターネットにアクセスできる環境だけです。不定期ですが、オンラインもしくはオフラインのイベントも行っていますので、是非お友達・周りの方と一緒にご参加ください。案内は適時ニュースレターもしくは公式インスタグラムより配信しています。